人探しを無料でする方法
自力の手順と人探しサイト・掲示板・アプリの実態

人探しを無料でする方法はありますか」というご質問を、当社では毎週のようにいただきます。結論から申し上げると、無料または数百円の実費でできることは、多くの方が思っているより多く残っています。ただし、それらが確実に空振りに終わる状況というのも明確に存在します。この記事では、実務の立場からその両方をお伝えします。

監修者 戸塚敦士
監修

戸塚敦士(代表取締役・人探し専門探偵)

株式会社オブザーバー / 東京都公安委員会 探偵業届出 第30070036号

1995年の創業以来、所在調査を専門に従事し、これまで3,000件以上の人探し調査を解決。TBS「1億分の8」でスゴ過ぎる探偵として選出、テレビ東京「もう一度うちの子に会いたい」出演。本記事は実際の調査実務にもとづいて執筆・監修しています。

無料でできることと、できないことの境界

人探しを無料で行えるかどうかは、突き詰めると次の一点で決まります。相手が意図的に所在を隠しているかどうかです。

単に連絡先がわからなくなっただけで、相手が普通に住民票を移して生活しているのであれば、無料または数百円の手数料でたどり着ける可能性は十分にあります。逆に、相手が住民票を移さずに転居している、連絡先を意図的に変えている、家族にも居場所を伝えていないという状況では、個人が使える手段はほぼ機能しません。

まず自分の状況を判定してください

「相手は自分から連絡を絶ったのか、それとも自然に疎遠になっただけか」。前者であれば無料の手段はほとんど届きません。後者であれば、この記事に書かれた手順で解決する見込みがあります。ここを取り違えると、何か月も無駄な時間を使うことになります。

無料・低額で使える8つの手段

実務上、費用をかけずに試す価値がある手段を、効果が高い順に並べました。この順番で進めることをおすすめします。

手段費用有効な場面限界
1. 共通の知人に連絡する無料旧友・恩師・元同僚を探す場合。自力の手段では最も成功率が高い相手が意図的に連絡を絶っている場合は情報が止まる
2. 年賀状・手紙・住所録を探す無料過去の住所が確定できる。公的記録をたどる起点になる本人が保管していなければ何も出てこない
3. 卒業アルバム・同窓会名簿無料氏名の正確な漢字と当時の住所が判明する名簿の住所は古く、そのままでは現住所にならない
4. 戸籍の附票を請求する300〜400円親族を探す場合。住民票の移動履歴が追える最も確実な公的記録直系親族など請求できる立場が限られる
5. 住民票の除票を請求する300円程度転出先の住所が記載される2019年改正前に廃棄済みのものは復元できない
6. 行方不明者届を出す無料事件性・生命の危険がある場合。警察が積極的に動く成人の自発的な家出は積極捜索の対象外
7. SNSで検索する無料対象が10〜40代で実名に近い名義で利用している場合非公開・匿名アカウントには到達できない
8. 氏名+地名で検索する無料所属団体の名簿、業界紙、大会記録に掲載がある場合一般の方はネット上に情報がほとんど残らない

順番が重要です

いきなり④の戸籍の附票を請求しても、氏名の漢字や本籍地が曖昧なままでは窓口で止まります。まず①〜③で「氏名の正確な漢字」「生年月日」「過去の住所または本籍地」を確定させてください。この3つがそろうと、その後の選択肢が一気に広がります。

手順の具体的なやり方は自分でできる人探しの方法で、戸籍の附票の請求方法は戸籍の附票・住民票で人を探す方法で詳しく解説しています。

市役所・役所でできること、できないこと

「市役所に行けば調べてもらえるのではないか」というお問い合わせを頻繁にいただきます。はっきり申し上げると、役所が第三者のために人を探してくれることはありません。役所が対応するのは、法律で定められた条件を満たす方からの証明書の交付請求だけです。

他人の住民票・戸籍の附票を請求できる立場

  • 自己または同一世帯員の分を請求する場合
  • 直系尊属・直系卑属(親、祖父母、子、孫)の戸籍および附票を請求する場合
  • 債権の回収や訴訟提起など、正当な理由を疎明できる第三者請求。契約書などの疎明資料が必要で、認められないことも少なくありません
  • 弁護士・司法書士・行政書士等による職務上請求

兄弟姉妹は直系ではないため、原則としてこの範囲に含まれません。配偶者は同一戸籍であれば請求できます。

「初恋の人を探したい」では請求できません

友人、元恋人、恩師、初恋の相手といった関係では、どれほど切実な事情があっても役所の窓口で情報を得ることはできません。ここが、自力での人探しが最初に行き詰まる典型的な地点です。該当する方は初恋の人・元恋人を探したいもあわせてご覧ください。

人探しサイト・人探し掲示板の実態

ネット上には「人探し掲示板」「人探し専用サイト」を名乗る無料の書き込み板がいくつも存在します。無料で不特定多数に呼びかけられる点は魅力的に見えますが、実務の立場からは使わないほうがよいとお伝えしています。

1. 発見に至る確率が著しく低い

掲示板を閲覧している人の中に、たまたま対象者を知る人がいる確率はごくわずかです。当社は創業から30年、3,000件以上の所在調査を扱ってきましたが、掲示板への書き込みが決め手になって解決したという相談例は把握していません。書き込みから数年が経過しても反応がないまま放置されている投稿が大半です。

2. 書き込んだ情報が消えなくなる

氏名、生年月日、顔写真、失踪の経緯といった個人情報が検索エンジンにインデックスされ、まとめサイトへ転載され、元の投稿を削除しても消えなくなります。後日、対象者が発見されたあとに、本人やその家族が就職や結婚の場面で不利益を被る事例があります。探している側にその意図がなくても、結果として相手の人生に影響を残します。

3. 悪用されるリスクがある

「情報を持っている」と称して金銭を要求する、探偵業の届出をしていない業者が営業をかけてくる、といった事例が報告されています。行方不明者を探している方は精神的に追い込まれていることが多く、こうした働きかけに応じてしまいやすい状態にあります。

SNSでの拡散依頼にも同じ問題があります。善意の拡散が名誉毀損やプライバシー侵害と評価されうる点も含めて、人探しをSNSで拡散する危険性で具体的に整理しています。

「人探しアプリ」の正体

検索すると多数の「人探しアプリ」が出てきますが、これらはほぼすべて位置情報共有アプリです。家族や友人があらかじめ相互に同意して位置を共有する仕組みであり、連絡が取れなくなった相手を後から探す用途には使えません。相手の端末に事前の設定がなければ、何も表示されないためです。

例外として確認する価値があるケース

次の設定を過去にしていた場合、いまも有効であれば位置が確認できることがあります。まずご自身の端末で確認してみてください。

  • 家族で同一のGoogleアカウントを使っていた、またはGoogleのロケーション共有を設定していた
  • iPhoneの「探す」でファミリー共有に相手を追加していた
  • 相手と位置情報共有アプリで相互に共有する設定にしていた
  • 共有アルバムやクラウドストレージを共有しており、撮影場所の情報が残っている写真が新しく追加されている

相手の端末を無断で操作することはできません

対象者の同意なくスマートフォンに位置情報アプリを入れる、車両にGPS発信器を取り付けるといった行為は、不正指令電磁的記録に関する罪や、2021年改正のストーカー規制法(承諾のない位置情報の取得が規制対象になりました)に触れる可能性があります。当社もこうした手法は用いません。適法な調査との境界線は探偵業法とはで解説しています。

電話番号やメールアドレスから探せるか

手元に古い携帯番号やメールアドレスだけが残っている、というご相談も多くいただきます。ご自身でできることと、できないことを整理します。

手がかり自分でできることできないこと
携帯電話番号番号をそのまま検索する。SNSの友だち検索にかける。番号が生きているか確認する通信事業者から契約者情報を取得すること(法律上、民間には開示されません)
メールアドレスアドレスで検索する。SNSやフリマアプリのアカウント検索にかけるプロバイダから契約者情報を取得すること
SNSアカウント公開されている投稿から生活圏・勤務先・交友関係を推測するプラットフォームから登録情報の開示を受けること
顔写真画像検索にかける。SNSに公開されていればヒットすることがある写真から氏名を特定すること(民間の調査機関にはできません)

「電話番号から住所を調べます」と広告している業者を見かけることがありますが、通信事業者が民間に契約者情報を開示することはありません。そうした表示をしている事業者への依頼は避けてください。名前や写真だけしか手元にない場合にどこまで到達できるかは、名前だけ・写真だけで人は探せるのかで情報量別に整理しています。

無料の手段が尽きたときの判断基準

次のいずれかに当てはまった時点で、自力での捜索は止まっていると考えてください。

  • 住民票を移さずに転居している(公的記録を追っても現住所に到達しない)
  • 意図的に連絡先やSNSアカウントを変えている
  • 探したい相手が親族ではなく、公的書類を請求する立場にない
  • 住民登録地は判明したが、そこに実際には住んでいない
  • 手元の情報が氏名だけで、生年月日も過去の住所もわからない
  • 相続手続きや訴訟など、期限が決まっている事情がある

ここから先は、現地での居住実態の確認、周辺への聞き込み、張り込みといった、時間と人手をかけた実地調査の領域です。人探しの費用相場で金額の目安を確認し、費やす時間と費用を比べたうえでご判断ください。

相談前に情報を整理しておくと費用が下がります

調査費用を左右する最大の要因は、難易度ではなく手元の情報量です。ご自身で集めた情報が一つ増えるごとに、必要な調査工数は目に見えて減ります。無料でできることをやり切ってから相談されるほうが、結果的に安く済みます。当社の無料相談では、まだ自力で試せることが残っていると判断した場合、その手順をお伝えして一度お引き取りいただくこともあります。

よくある質問

人探しは本当に無料でできますか。

手段によります。共通の知人への連絡、卒業アルバムや年賀状の確認、SNS検索、警察への行方不明者届は無料です。戸籍の附票や住民票の除票は1通300〜400円程度の手数料がかかります。これらで解決するのは、相手が住民票を移して普通に生活しており、かつご自身が請求できる立場にある場合です。相手が意図的に所在を隠している場合、無料の手段では到達できません。

人探し掲示板に書き込んでも大丈夫ですか。

推奨していません。理由は3つあります。発見に至る確率が著しく低いこと、書き込んだ氏名・写真・失踪の経緯が検索エンジンに載って削除できなくなること、情報を持っていると称して金銭を要求する相手が現れる事例があることです。当社の30年の実務でも、掲示板経由で解決したという相談例は把握していません。

市役所に行けば住所を教えてもらえますか。

教えてもらえません。役所が第三者のために人を探すことはなく、対応するのは法律上の条件を満たす方からの証明書交付請求のみです。他人の住民票や戸籍の附票を請求できるのは、直系尊属・直系卑属である場合、債権回収など正当な理由を疎明できる場合、弁護士等の職務上請求に限られます。友人や元恋人を探したいという理由では窓口で情報を得られません。

人探しアプリで相手の居場所はわかりますか。

わかりません。「人探しアプリ」として紹介されているものはほぼすべて位置情報共有アプリで、双方が事前に同意して設定している必要があります。連絡が取れなくなった相手を後から探す用途には使えません。例外は、失踪前に同じGoogleアカウントやiPhoneのファミリー共有を設定していた場合で、その設定が残っていれば位置を確認できることがあります。

無料の方法をすべて試しました。次に何をすべきですか。

手元に集まった情報を整理してから相談されることをおすすめします。氏名の正確な漢字、生年月日、過去の住所や本籍地、勤務先、卒業した学校のうち一つでも増えていれば、その後の調査費用は大きく下がります。当社の無料相談では、その情報でどこまで到達できそうかの見通しを率直にお伝えし、まだ自力で試せることが残っていればその手順をご案内しています。