最初に考えるべきこと
調査の手順に入る前に、一つだけ確認していただきたいことがあります。それは「相手にとって、あなたから連絡が来ることは望ましいことか」という視点です。
当社にご依頼いただくケースでは、相手が既に結婚して家庭を築いていることがほとんどです。配偶者のいる相手に、昔の交際相手から突然連絡が入る。それが相手の生活にどう影響するかは、慎重に考える必要があります。
目的を言語化してみる
「一目会いたい」のか、「元気でいることを確認したい」のか、「関係を再開したい」のか。この3つは、相手にとって意味がまったく異なります。目的が明確であるほど、適切な接触方法を設計できます。逆に、目的が曖昧なまま所在だけを突き止めると、その後の行動を誤りやすくなります。
自分でできる調査手順
1. 同窓会名簿をあたる
同級生であれば、これが最も現実的な方法です。卒業アルバムに記載された氏名の正確な漢字と、当時の住所が起点になります。同窓会組織がある学校なら、事務局に問い合わせることで連絡が取れる場合があります。
ただし、個人情報保護の観点から、名簿を第三者に開示しない運用の学校が増えています。この場合は「◯◯さんに連絡を取りたいのですが、事務局から伝えていただけませんか」という形で、間に入ってもらう依頼をするのが現実的です。
2. 共通の知人にあたる
最も成功率が高い方法です。当時の友人、部活動の仲間、共通の知人に連絡を取り、消息を知らないか尋ねます。相手と近い関係にあった人ほど、新しい情報を持っている可能性があります。
このとき、なぜ探しているのかを正直に伝えてください。目的を隠して情報だけ引き出そうとすると、相手に伝わったときに不信感を生みます。
3. SNSで検索する
旧姓での検索、出身校名との組み合わせ検索、共通の知人のフォロー一覧の確認など、いくつかの手法があります。具体的な検索方法は「SNSで人を探す方法」で解説しています。
SNSで見つけてもすぐにメッセージを送らない
アカウントを発見しても、いきなりダイレクトメッセージを送るのは避けてください。何年も連絡のなかった相手からの突然のメッセージは、相手にとって驚きであり、場合によっては恐怖です。まず共通の知人を介して「連絡を取りたがっている人がいる」と伝えてもらうほうが、はるかに受け入れられやすくなります。
4. 年賀状・手紙を探す
手元に古い年賀状があれば、当時の住所が記載されています。そこから転居先を追うことはできませんが、少なくとも出身地や当時の生活圏がわかり、調査の起点になります。
やってはいけないこと
ここが最も重要な部分です。善意で行った行為が、法的に問題となることがあります。
ストーカー規制法に触れる行為
ストーカー行為等の規制等に関する法律は、恋愛感情やそれが満たされなかったことへの怨恨の感情を充足する目的で行う「つきまとい等」を規制しています。次のような行為は、相手が拒否の意思を示した後に繰り返せば、規制の対象となり得ます。
規制対象となり得る行為
- つきまとい、待ち伏せ、自宅や勤務先の付近をうろつくこと
- 監視していると告げること(「今日は何時に帰ったね」といった連絡)
- 面会や交際を要求すること
- 拒まれた後も繰り返し電話、メール、SNSのメッセージを送ること
- GPS機器等により位置情報を無断で取得すること(2021年の改正で明記されました)
注意すべきなのは、本人に悪意がなくても成立し得るという点です。「ただ会いたかっただけ」という動機であっても、相手が恐怖を感じ、拒否の意思を示した後も接触を続ければ、規制の対象となります。
配偶者のいる相手への接触
相手が既婚である場合、交際の再開を求める行為は、不法行為として損害賠償請求の対象となる可能性があります。相手の家庭を壊す結果になれば、慰謝料を請求されることも現実にあります。
他人になりすました情報収集
勤務先に虚偽の名目で電話をかける、家族を装って学校に問い合わせるといった行為は、状況によっては業務妨害や偽計にあたる可能性があります。
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調査機関に依頼する場合
自力での調査に限界を感じた場合、あるいは接触の方法に不安がある場合、調査機関への依頼という選択があります。この種のご依頼で当社が重視しているのは、所在の特定よりも接触の設計です。
第三者を介した接触
当社では、調査員が第三者の立場で相手に接触し、意向を確認する方法を取ることができます。「◯◯さんという方が、あなたと連絡を取りたいとおっしゃっています。いかがなさいますか」と伝え、返答を持ち帰る形です。
この方法には二つの利点があります。一つは、相手が家族の前で判断を迫られる事態を避けられること。もう一つは、断られた場合に依頼者が直接傷つかずに済むことです。
実際にあったケース
60代の男性から、高校時代に交際していた女性を探したいというご依頼でした。ご自身が大病を経験され、一度だけ礼を伝えたいという目的です。同窓会名簿から旧姓を確認し、戸籍をたどれない立場のため周辺調査で現住所を特定。調査員が手紙をお届けしたところ、相手も同様に気にかけておられ、ご家族の了解のもと喫茶店で40年ぶりに再会されました。目的が明確で、接触の方法に配慮したことが良い結果につながった例です。
お受けできないご依頼
探偵業法第9条は、調査結果が犯罪行為や違法行為に用いられるおそれがある場合、依頼を受けてはならないと定めています。当社では次のようなご依頼はお断りしています。
- 相手が明確に拒否しているにもかかわらず、接触を続けたいというご依頼
- 過去にストーカー行為やDVの経緯があるご依頼
- 相手の家庭に干渉する意図が明らかなご依頼
- 所在を知った上で、相手に不利益を与える意図がうかがえるご依頼
まとめ
昔の相手を探すこと自体は、何ら問題のある行為ではありません。実際、当社が立ち会ってきた再会の中には、双方にとって大きな意味を持ったものが数多くあります。
重要なのは、相手にも相手の人生があると理解した上で進めることです。目的を明確にし、接触の方法に配慮する。この二つが守られていれば、再会は良い形で実現します。接触の設計にご不安があれば、ご相談ください。
よくある質問
相手が結婚している場合でも探してもらえますか。
所在の確認と、意向を確認する接触までであればお受けしています。ただし、交際の再開を目的とするご依頼はお受けできません。相手のご家庭に影響を与える可能性がある場合は、接触の方法を慎重に設計します。
同窓会名簿は個人情報保護法違反になりませんか。
名簿の作成・配布自体が直ちに違法となるわけではありませんが、近年は開示に慎重な学校が増えています。第三者への開示を求めるより、事務局から相手に連絡してもらう形を取るほうが現実的です。
相手に断られたら、それ以上は無理ですか。
はい。当社では、相手が拒否の意思を示した場合、それ以上の接触は行いません。これは法令上の要請でもあり、依頼者を守るためでもあります。断られた事実をお伝えして調査は終了となります。
旧姓しかわからないのですが探せますか。
可能性はあります。旧姓と卒業した学校がわかれば、同窓会ルートや周辺調査から現在の氏名にたどり着ける場合があります。ただし婚姻により姓が変わっている場合、戸籍をたどれる立場にないと難易度は上がります。
匿名で相談できますか。
できます。ご相談の段階でお名前を伺うことはありません。実際にご依頼いただく段階では、探偵業法にもとづき本人確認と使用目的の確認が必要になります。