そもそも探偵に依頼すべきケースとは
探偵への依頼は決して安い買い物ではありません。まず、自分のケースが本当に専門家を必要とする状況かを見極めましょう。以下に当てはまる場合は、自力での捜索に見切りをつけたほうが結果的に早く、安く済むことが多くあります。
- 最後の連絡から1か月以上が経過し、共通の知人経由でも消息がつかめない
- 相手が意図的に連絡先を変え、居場所を隠している可能性がある
- 手元にある情報が氏名と数十年前の住所だけ、といったように断片的
- 相続手続きや裁判など、期限が決まっている事情がある
- 自分で接触すると相手を刺激してしまう恐れがある
逆に、相手のSNSアカウントが判明している、共通の知人が現住所を知っていそうだといった場合は、まず自力で試す価値があります。詳しい手順は「自分でできる人探しの方法」で解説しています。
確認項目1:探偵業届出証明書の番号
探偵業を営むには、探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)にもとづき、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会へ届出を行う必要があります。届出をすると探偵業届出証明書が交付され、事業者はこれを営業所の見やすい場所に掲示する義務を負います。
つまり、届出番号を公開していない事業者は、無届けで営業しているか、掲示義務を軽視しているかのどちらかです。この時点で候補から外して構いません。番号は必ずウェブサイト上で確認し、記載がなければ電話で尋ねてください。答えられない、はぐらかす事業者は論外です。
確認のしかた
- サイトのフッターや会社概要に「◯◯公安委員会 第◯◯号」の記載があるか
- 事務所を訪問した際、証明書が掲示されているか
- 無届け営業は探偵業法違反で、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象となる
当社の場合は東京都公安委員会 探偵業届出 第30190011号です。この番号は誰でも確認できる形で常時公開しています。
確認項目2:重要事項説明書の交付があるか
探偵業法第8条は、契約を締結しようとするときは、あらかじめ書面を交付して重要事項を説明することを事業者に義務づけています。これは口頭説明では足りず、書面でなければなりません。
重要事項説明書には、事業者の名称と届出番号、調査の内容と期間、費用の総額と支払い方法、契約解除に関する事項などが記載されます。この書面を出さずに契約を急かす事業者は、法律上の義務を果たしていないことになります。
その場での契約を迫られたら
「今日中に契約すれば割引します」「明日から調査を始めないと手遅れです」といった言葉で即決を迫るのは、典型的な手口です。人探しに緊急性があるのは事実ですが、書面を持ち帰って検討する時間すら与えない事業者は信用できません。契約書は必ず持ち帰り、一晩置いてから判断してください。
確認項目3:見積書に何が含まれているか
トラブルの大半は「見積もりに入っていると思っていた費用が、後から別途請求された」というパターンです。見積書を受け取ったら、次の項目が総額に含まれているかを一つずつ確認してください。
| 確認する費目 | 確認すべきポイント |
|---|---|
| 調査員の人件費 | 何名が何時間稼働する前提の金額か。増員時の単価は明記されているか |
| 交通費・宿泊費 | 遠方に及んだ場合の扱い。実費精算か、総額に込みか |
| 車両費・機材費 | 尾行用車両やカメラ機材の費用が別建てになっていないか |
| 調査報告書の作成費 | 報告書の作成料が別料金になっているケースがある |
| 延長時の料金 | 当初期間で発見に至らなかった場合、いくらで何日延長できるのか |
| 消費税 | 提示額が税込か税抜か。総額表示になっているか |
この6項目について書面で回答が得られれば、その事業者は少なくとも料金面では誠実です。逆に「ケースバイケースです」としか答えない場合は、後から追加請求される余地を残していると考えてください。費用の相場そのものについては「人探しの費用相場」で詳しく解説しています。
確認項目4:調査手法を説明できるか
信頼できる調査員は、どういう手順で対象者を絞り込んでいくのかを、依頼者に理解できる言葉で説明できます。「独自のルートがあります」「企業秘密なので言えません」といった説明しかできない事業者は、実際には有効な手法を持っていない可能性があります。
同時に、適法な範囲を超える手法を提案してくる事業者にも警戒が必要です。次のような手法は違法であり、依頼者自身が共犯として責任を問われるおそれがあります。
探偵が行えない・行ってはいけないこと
- 住民票や戸籍の職務上請求(これは弁護士・司法書士など、いわゆる8士業にのみ認められた権限です)
- 他人になりすまして戸籍謄本等を取得すること
- 携帯電話会社や金融機関から契約者情報を不正に入手すること
- 対象者の自宅への侵入、郵便物の開封、GPS機器の無断設置
- 差別につながる身元調査や、ストーカー行為の助長につながる調査の受任
探偵業法第6条および第9条は、事業者が違法行為をしてはならないこと、および調査結果が犯罪や違法行為に用いられるおそれがある場合は依頼を受けてはならないことを定めています。詳しくは「探偵業法と人探し調査の法律」で解説しています。
確認項目5:実績の示し方が具体的か
「成功率99%」「100%発見」といった数字を大きく掲げる事業者には注意してください。人探しに絶対はありません。当社の場合、30年で3,000件以上を解決してきましたが、それでも発見に至らなかったケースは存在します。
見るべきは、成功率という一つの数字ではなく、実績の示し方が具体的かどうかです。どんなケースを、どのくらいの期間で、どう解決したのか。逆にどういうケースは難しいのか。この両方を語れる事業者は、実務の蓄積があります。
実績を確認するときの質問例
「私のケースと似た事例を過去に扱ったことはありますか」「その際、発見までにどのくらいかかりましたか」「今回、発見が難しくなる要因があるとすれば何ですか」。この3つに具体的に答えられるかどうかで、実力はかなり判別できます。
人探しでお困りではありませんか
創業30年・解決3,000件以上の実績。ご相談は無料で、24時間365日受け付けています。
「まだ依頼するか決めていない」という段階でも構いません。まずは状況をお聞かせください。
悪徳業者に共通する5つのサイン
国民生活センターに寄せられる相談を見ると、トラブルになる事業者にはいくつかの共通点があります。次のうち2つ以上当てはまる場合は、契約を見送ることを強くおすすめします。
- 届出番号を公開していない— 無届け営業の疑いがあります
- 事務所の所在地が曖昧— バーチャルオフィスのみ、番地の記載がないなど
- その場での契約を強く迫る— 検討時間を与えないのは典型的な手口です
- 料金体系の説明が抽象的— 追加請求の余地を残しています
- 着手金の返金や解約条件を説明しない— 中途解約時の精算方法は書面で確認が必要です
契約前チェックリスト
- 探偵業届出証明書の番号を確認したか
- 重要事項説明書を書面で受け取り、持ち帰って読んだか
- 見積もりに交通費・報告書作成費・延長料金が含まれているか確認したか
- 調査手法の説明を受け、違法な手法が含まれていないか確認したか
- 類似ケースの実績と、想定される難易度を質問したか
- 中途解約した場合の精算方法を書面で確認したか
まとめ
人探しを依頼する事業者選びは、料金の安さだけで決めるべきではありません。届出番号、重要事項説明書、見積書の内訳、調査手法の説明、実績の語り方。この5点を確認すれば、少なくとも悪質な事業者に当たる確率は大きく下げられます。
当社では、初回のご相談で調査の見通しと概算費用を明示し、その場での契約はお願いしていません。他社の見積もりと比較していただいた上でご判断ください。ご相談は無料で、24時間365日受け付けています。
よくある質問
探偵業届出証明書の番号は、どこで確認できますか。
事業者のウェブサイトの会社概要やフッターに記載されているのが一般的です。また、探偵業者は営業所の見やすい場所に証明書を掲示する義務があるため、事務所を訪問すれば確認できます。記載がない場合は電話で直接尋ねてください。答えられない事業者は無届け営業の可能性があります。
契約した後でも解約はできますか。
できます。探偵業の調査契約は特定商取引法の特定継続的役務提供には該当しませんが、契約書に中途解約の条項が定められているのが通常です。ただし、すでに実施された調査分の費用は請求されます。解約時の精算方法は契約前に必ず書面で確認してください。事業所以外の場所で契約した場合など、状況によってはクーリング・オフが適用される余地もあるため、消費生活センターへの相談も検討してください。
複数の探偵事務所に同時に相談してもよいのでしょうか。
問題ありません。むしろ推奨します。最低3社から見積もりを取り、料金体系と調査方針を比較してください。相談段階で費用が発生する事業者は多くありません。ただし、複数社に同時に調査を依頼するのは、調査員同士が鉢合わせて対象者に警戒される恐れがあるため避けてください。
料金が相場より極端に安い事務所は避けるべきですか。
慎重に確認すべきです。極端に安い料金は、着手金だけを取って実質的な調査を行わない、あるいは後から高額な追加費用を請求するケースで見られます。安さの理由を具体的に説明できるか、見積書の内訳が明示されているかを確認してください。